◆ “知恵の輪”分子カテナンの例(2005年ノーベル化学賞に関連して) ◆
★今週の分子/連載100(2005/10/13〜)
分子モデルで見るノーベル賞(Jmol版)

 2005年のノーベル化学賞は,メタセシス(metathesis)反応の業績で米仏の3氏に贈られました。上の画像はノーベル財団のアナウンスの中にあるアニメーションの1シーンです。
 評価された研究の内容は,Chem-Stationによる解説などすでにWeb上にたくさん紹介されていますが,ポリマー合成などにも利用されるなど,現在では幅広い応用がなされています。

 ここでは,受賞者の研究ではありませんが,上記有機化学美術館/メタセシスとカテナンで紹介されているカテナン(catenane;鎖を意味するラテン語catenaに由来)という知恵の輪のような分子を取り上げました。カテナンは2つ以上のリング状分子が鎖のようにつながったものの総称で,鎖状にするのにいろいろな化学反応が用いられていて,メタセシス反応が利用される場合もあるのです。下に示した分子モデルは以下の文献のFig. 4に出ているものを参考に組み立てたものです。合成ほどではないものの分子モデルを組み立てるのも少し厄介で,あまりきれいな形になりませんでしたが,まずは話の種に。
 カテナンについては以下の文献等を参考にしてください。


カテナンの例
全選択 分子2選択(原報Fig.4参) 分子3選択 分子2・分子3

空間充填  球棒モデル  スティック  OFF
    CPK(原子色)
Dot Surface表示  OFF |  ラベル表示  OFF
光沢表示  OFF |  光量30%  OFF
原子球・白  OFF(CPK)
回転  OFF
背景・黒  背景・灰  背景・白
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