◆ 新しい風邪薬・インフルエンザ治療薬 ◆
(旧タイトル:風邪ウイルスに直接効く薬/プレコナリル)


 2001年12月,世界で初めて風邪ウイルスに直接作用して人の細胞への感染を防ぎ,風邪を早く治す薬が開発されたとして,FDA(米食品医薬品局)へ承認申請されたニュースが話題になりました。
 バージニア大学のフレデリック・ヘイデン博士の研究による新薬の化合物名はプレコナリル(pleconaril)で,承認されれば資金援助した米バイロファーマ(ViroPharma)社からピコビール(Picovir)という商品名で発売さる予定です。風邪を引き起こすウイルスにはいろいろありますが,代表的なものにライノウイルスがあります。プレコナリルはウイルス表面の細かい溝に入り込み,ウイルスが人体の細胞に入り込んで感染するのを阻止して効果を示すと報告されています。

 インフルエンザウイルスが原因のインフルエンザの新しい治療薬も次々と登場していますので,以下で分子モデル等を紹介します。

新しい風邪薬・インフルエンザ治療薬(初期表示はプレコナリル)

空間充填  球棒モデル  スティック  OFF
Dot Surface表示  OFF |  ラベル表示  OFF
Electrostatic Potential  Lipophilic Potential  OFF
specular  OFF |  光量30%  OFF
軸表示  OFF |  bounding box表示  OFF
原子球・白  OFF(CPK)
背景・黒  背景・灰  背景・白
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●風邪薬(ライノウイルスなどを攻撃)
プレコナリル(pleconaril;C18H18F3N3O3
●インフルエンザ治療薬
オセルタミビル(oseltamivir;C16H28N2O4
 ※リン酸オセルタミビルが抗インフルエンザウイルス薬(商品名タミフル/Tamiflu)
ザナミビル(zanamivir;C12H20N4O7
 ※ザナミビル水和物として利用(商品名リレンザ/Relenza)
アマンタジン(amantadine;C10H17N)
 ※塩酸アマンタジンとして利用(商品名シンメトレル/Symmetrel など)

《今後もデータを追加します》


風邪薬・インフルエンザ治療薬関連分子を含んだタンパク質例
(初期表示はプレコナリルを含むPDBデータ1C8MのModel 1)
PDB部分データ集および一部はPDBデータのLigand結合部位にも収録
※〈 〉が治療薬関連分子名,→ でオリジナルPDBデータ表示
1C8MのModel 1〈プレコナリル〉 → 1C8M
1A4GのChain A〈ザナミビル〉 → 1A4G SITE部分
Backbone 2oStructure Termini
DNA/RNA(ATGCU
Ligands表示 OFF
Water表示(*印データのみ)  OFF

全選択 Ligand選択 Protein選択
DNA/RNA全選択 同backbone選択
空間充填 球棒 スティック OFF
CPK amino | ラベル表示 OFF
酸性・中性・塩基性アミノ酸区別
極性・非極性区別
有機概念図I/O値順(特性基 R)| 同(アミノ酸)
等電点順
Dot Surface表示 OFF
水素結合(細) 同(太) OFF
Specular OFF 光量30% OFF
背景・黒 背景・灰 背景・白
回転 OFF 画像をクリップボードへコピー


※amino表示の凡例
ASP GLU CYS MET LYS ARG SER THR PHE TYR
ASN GLN GLY LEU VAL ILE ALA TRP HIS PRO

= 以下の表示はアミノ酸の親水性・疎水性参照 =
酸性中性芳香族〉・塩基性アミノ酸区別表示の凡例
ASP GLU GLY ALA VAL LEU ILE CYS SER THR
ASN GLN PRO MET
 PHE TYR TRP LYS ARG HIS

極性酸性塩基性〉・非極性(疎水性)アミノ酸区別
SER THR TYR CYS ASN GLN ASP GLU LYS ARG
HIS
 GLY ALA VAL LEU ILE PHE PRO MET TRP

※有機概念図I/O値順(特性基 R
ASN SER ASP GLN GLU THR ARG HIS GLY LYS
TYR TRP
 CYS MET PRO PHE ALA VAL LEU ILE

※同上(アミノ酸)
GLY SER ASN ASP GLN THR GLU ALA ARG HIS
VAL LYS
 CYS PRO LEU TYR ILE MET TRP PHE

※等電点順
ASP GLU CYS ASN PHE GLN TYR SER MET TRP
VAL GLY LEU
 ALA ILE THR PRO HIS LYS ARG


インフルエンザウイルスの構造;サブタイプを決めるのがヘマグルチニン(HA)とノイラミニダーゼ(NA) → 鳥インフルエンザ情報
インフルエンザウイルス Q&A−特徴と性状−(東京都立衛生研究所)などを参考に作図


シアル酸と抗インフルエンザウイルス薬のザナミビル(プラグ薬の例);親油ポテンシャル表示
「別冊日経サイエンス143 世界を脅かす感染症とどう闘うか」,p.51参照


ザナミビルを含むPDBデータ1a4gののChain A